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診断事例

ロールの平行度診断

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課題巻きずれや紙切れが発生

pallalign_1505_10_01カレンダーセクションでは、紙は平滑化され光沢がつけられます。高級雑誌印刷紙の抄紙機で、製品不良の問題を抱えていました。

特に、製品の巻き取り行程で、巻きずれや紙切れが発生していました。カレンダーユニットは、写真に示されている通り、設備建屋の1階と2階の間に設置されています。ユニットの前にあまりスペースがないため、従来の光学式のシステムでは、全てのロールへのアクセスが難しい状態でした。そのため、光学式測定では、ミラーやプリズムなどの追加の機器が必要なため、セッティングに時間がかかり、精度の低下が見られました。

 

対策従来の平行度計測法の補足手段としてパララインを採用

パララインは従来法では計測が難しい狭い箇所でも高精度で計測できるため、まずはオプションとして採用しました。特に、測定のために、ロール間の通視線が必要無い点が評価されました。

効果従来見つからなかったずれを発見。不良品減少し設備稼働率向上

パララインの測定は、非常に短時間で実施されました。測定の結果、カレンダーのアイドラーに、非常に大きな水平方向のずれが見られました。これが原因で紙のテンションが非対称になり、巻きずれや紙切れの原因となっていたのです。

下図の側面図を見ると、ロール平行度修正前後でロール平行度が明らかに改善されていることが確認できます。アライメント修正後、巻きずれや紙切れが低減し設備の稼働率が向上。不良品が減少し、歩留まりが向上しました。

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