保冷配管の腐食検査 | TTS

診断事例

抜けモレなく面で測定する金属腐食スクリーニング

保冷配管の腐食検査

課題限られた定期整備の期間では時間がなく検査が進まない

保冷材を解体すると配管表面に氷が付き、復旧できない

保冷配管の検査は一般的に、保冷材解体後に目視検査が実施されます。

プラント稼働中に検査をしたくても、配管内の温度が低く保冷材を解体すると配管表面に氷が付いて復旧できなくなるため、定期整備中に内容物をパージしてから保冷材を解体し検査を行います。

このように手間がかかるため、限られた定期整備期間の中では十分な時間がなく、検査が思うように進まないといったお悩みをよくお聞きします。プラント稼働中でも対応可能な放射線を使った検査を行う方法もありますが、大口径には適用できないという問題がありました。

対策Bracelet検査で保冷材の上からスクリーニングを実施

保冷材を解体しなくても検査ができる

定期整備時の精密検査の対象を減らすために、プラント稼働中にスクリーニング検査を実施して精密検査(二次検査)の対象を絞り込みたいというお客様のご要望に対し、新しく導入した保冷材の上からスクリーニング検査ができる技術を提案した結果、早速テスト採用することになりました。

保冷材を解体しなくても検査ができる

 

効果限られた範囲における減肉に加え、局所的なピッチング(孔食)も発見

プラント稼働中に16Bの保冷配管を保冷材の上※から15m/日で全面探傷を実施

※:外装材の材質が亜鉛板金の場合は、影響を受けやすいため外装材のみ取り除きます。

Bracelet検査による、プラントを稼働したまま16Bの保冷配管を保冷材の上から15m/日で全面探傷を実施したところ、ある限られた範囲で減肉指示の信号を検出しました。その中には、局所的なピッチングの信号も見られました。

プラント稼働中に16Bの保冷配管を保冷材の上から15m/日で全面探傷を実施

同じ範囲で、別途実施された保冷材を解体した上での目視検査との比較検証も行われましたが、腐食範囲、ピッチング位置は一致しており、口径の大きな配管でも保冷材の上から的確に腐食箇所が絞り込めることがわかりました。

解体目視とBracelet検査の比較

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