診断事例

配管における腐食や減肉のリスクスクリーニング

長距離保温配管の腐食検査

課題未検査の保温配管より漏洩が発生、全エリアの検査計画を立てるも長期化

従来の検査手法では、全ての対象配管に対しての網羅的な管理が難しい

全ての保温材を解体し目視による検査を行っていく方法では、保温脱着の付帯工事コストがかかります。保温材にアスベストが使用されているとそのコストは大幅に増加します。またラック上の高所配管となると、足場の付帯工事のコストも加算される上に全体の工期もとても長くなります。

従来の検査手法では、全ての対象配管に対しての網羅的な管理が難しい

保温脱着の付帯工事

検査に大きなコストと長い期間がかかるとなると、過去に漏洩が発生したことのあるラインや危険流体のラインなど、環境リスクの高い対象については予算も取得でき、健全性の評価・メンテナンスが進みますが、本来望まれている「網羅性を上げて保温配管全体をカバーする」ことができていませんでした。

漏洩をきっかけに全エリアの検査計画を立案

未検査の保温配管において、保温材下に生成されていた外面腐食に起因する漏洩が発生しました。

未検査の保温配管において、保温材下に生成されていた外面腐食に起因する漏洩が発生しました。

保温配管全体を検査する必要性を唱える意見が高まり、エリアを分割し従来法による全数検査での計画を立案するも、完了までの試算では10年以上を要することが判明しました。その結果、順番が後ろになるエリアほど未検査のままの期間が長くなり、漏洩のリスクが高まっていく課題も浮き彫りとなりました。

未検査のエリアのリスクが高まる

対策ロングレンジガイド波による配管診断を一次スクリーニングに採用

付帯工事コストを低減、期間を短縮しつつ、スピーディーな長距離のスクリーニングから二次検査の対象箇所を絞り込んだ

センサー設置箇所の保温材解体は、トレース配管がセンサーをかわすのに必要な最低限の範囲のみですみます。
※トレースの無い配管では1500㎜程度の保温材解体で検査を実施できます。

保温材解体の範囲が狭いため、足場の施工範囲も従来法と比べ非常に少ない範囲ですみます。

保温材解体の範囲が狭いため、足場の施工範囲も従来法と比べ非常に少ない範囲ですみます。

設置したセンサーからは前後に数十メートルの検査が可能、順次足場を移動することで効率的に長距離のスクリーニング検査を実施できます。

設置したセンサーからは前後に数十メートルの検査が可能、順次足場を移動することで効率的に長距離のスクリーニング検査を実施できます。

効果未検査のままでは漏洩に至っていたハイリスクな減肉を5箇所検出

スクリーニングで腐食の可能性が指摘された箇所に二次検査(詳細検査)を実施した結果、大小約30箇所の減肉箇所を確認した

地上、立ち上がり、ラック上、道路横断部と様々なロケーションの直管部を対象に実施しました。
※エルボーなど直管部以外の構造物は評価対象外となります。

地上、立ち上がり、ラック上、道路横断部と様々なロケーションの直管部を対象に実施

全ての保温材を解体し目視による検査を行っていく従来法と、ロングレンジガイド波による配管診断を一次スクリーニングに適用した手法とを比較すると、

スクリーニングで腐食の可能性が指摘された箇所に二次検査(詳細検査)を実施した結果、大小約30箇所の減肉箇所を確認

ロングレンジガイド波によるスクリーニングを一次検査に適用して、直管部を対象に広域に検査を実施した結果、大小の減肉箇所約30箇所を検出、その中でも5箇所は特にリスクが高い箇所でした。スクリーニングのレベルではあるものの、長期間詳細検査を実施できないエリアにおけるリスクを下げることができました。また、全体の配管を対象とし一度に実施したことで、足場1箇所当たりの費用対効果が向上しコストの低減と網羅性の向上も実現できました。

ロングレンジガイド波によるスクリーニング検査は、腐食が無いことを証明するものではありませんが、ハイリスクな減肉箇所を1つでも見つけることができた点が評価されました。

未検査のエリアのリスクが低下

お客様の声

「万が一不具合に至ると、最悪の場合、生産装置は停止するかもしれない。生産の機会損失や対応のロスを考えると、スクリーニングの一次検査を入れたことは大きなメリットであった。リスクが指摘された箇所でまだ実施できていない箇所にも順次二次検査を実施していくつもりだ。」

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