ロングレンジガイド波による欠陥評価方法 | TTS

診断サービス

配管における腐食や減肉のリスクスクリーニング

フォーカス機能により、欠陥検出感度が向上

最新のガイド波システムでは、ガイド波を“フォーカス”することができるようになっています。フォーカス機能とは、ある「特定の距離および角度」(=フォーカスポイント)に超音波を集めることができる機能です。例えば、センサーから5.3m先の45°(9時の位置)にガイド波のエネルギーを集中させ、1ショットのデータでは、そのフォーカスポイントのみを評価します。これを45°ずつ順次ずらしながら検査を実施していきます。

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フォーカス機能を活用した欠陥評価

フォーカス機能が開発されたことにより、ガイド波配管検査の欠陥評価方法が充実しました。具体的には、従来からのLモード、Tモードの全面探傷により、異常箇所の振幅値(振幅カテゴリー:異常箇所の断面欠損率に比例)による評価を行います。フォーカス機能による診断では、腐食エリアの広がり(フ ォーカスカテゴリー)を評価します。これら二つのパラメーターから、総合的に欠陥の評価を実施します。

振幅カテゴリーは、下図に示すように振幅値に閾値を設定し、反射波の振幅の大きさから三つのカテゴリーで評価します。

  • カテゴリー3 : 断面欠損率15%相当以上
  • カテゴリー2 : 断面欠損率9%~15%相当
  • カテゴリー1:断面欠損率で9%相当以下

 

一方、フォーカスカテゴリーはフォーカス機能の測定結果をポーラ図で表したものです。線が外側にあるほど、その角度での反応が強いことを示しています。フォーカスで強い反応が得られている角度幅の大きさで3つのカテゴリーに分けられます。

  • カテゴリー3 : 非常に指向性が強く、欠陥が局所的であることを示している。欠陥の面積が小さい場合でも、欠陥が深い可能性も考えられる。
  • カテゴリー2 : カテゴリー3と比較し、欠陥は幅が広く、同じ振幅値の場合は、欠陥が浅い可能性がある。
  • カテゴリー1 : 欠陥は更に幅が広く、同じ振幅値の場合は、更に欠陥が浅い可能性がある。

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一方、フォーカスカテゴリーはフォーカス機能の測定結果をポーラ図で表したものです。線が外側にあるほど、その角度での反応が強いことを示しています。フォーカスで強い反応が得られている角度幅の大きさで3つのカテゴリーに分けられます。

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